中国からの免税小包がヨーロッパに殺到、フランス政府は今週「中国からの貨物へ具体的な対策」を発表予定

TemuやSheinがヨーロッパでも弾かれようとしています

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中国から免税の小型荷物が欧州に殺到、フランスが対策強化へ入ります。

昨年、欧州への郵送小型荷物は46億件を超え、そのうち91%が中国から送られてきました。

これは1秒あたり145件の中国からの荷物が欧州に流入している計算となり、すべてが関税免除を受けています。

フランス政府は特にSheinやTemuなどのプラットフォームからの小包の流入に対応する為、まもなく「具体的な対策」を発表し対策する予定です。

フランスの財務大臣は「Shein、Temu、Amazonの3社だけで、フランスのオンラインファッション販売の4分の1を占めている」とシャルル・ド・ゴール空港での公式発表に先立つ記者説明会で述べています。

彼は、これら中国からの郵送荷物は「フランスの事業者との競争だけでなく」、「生態系への悪影響」でもあり、一部の製品は「欧州の基準に適合していない」と述べました。

欧州委員会は最近、2024年に欧州市場に流入した小型荷物は46億件を超え、そのうち91%が中国からで、1秒あたり145個以上の荷物が届いており、すべてが関税免除となっていると。

中国からの荷物は驚異的な増加ペースで、今年の件数は2023年の2倍、2022年の4倍となっています。中国製品の流入は非常に大きく、多くのフランスメディアは「侵入」という表現で荷物の現状を伝えています。

フランス財務省は、「プラットフォーム規制の課題に焦点を当てること」が目的であり、米中間の貿易戦争が「貿易構造を再編成し」、「中国の物流が欧州およびフランスへの転換というリスクを齎す」と指摘。

米国のトランプ大統領は4月初旬に大統領令に署名し、中国から輸入される800ドル以下の小型荷物に対する関税を物品価額の30%から90%に引き上げました。これは中国による米国製品への34%報復関税への対抗措置で、5月2日発効と報じられており、香港からの商品も対象となります。

グローバルコンサルティング会社AlixPartnersがル・フィガロ紙に伝えたところによると、「数日以内に、米国企業の中国サプライヤーへの日用品の注文のほぼ半分がキャンセルされました。これらのサプライヤーは短期的な利益を優先せざるを得ない為、資金繰りを確保するのに、様々なオンラインプラットフォームで在庫販売を開始するだろう」とのこ事。

欧州では中国の低価格商品が郵送荷物を通じて更に流入する事を懸念する声が高まっています。フランス小売業連盟会長ヨアン・ペティオ氏はフランスメディアに「中国は成長ペース維持のため輸出が必要。もし米国への販路が断たれれば、欧州市場への圧力となり、フランス企業が犠牲になる」と語りました。

欧州委員会は先日、EU域内に流入する大手ECプラットフォーム経由荷物に「手数料」を課し、違法商品の税関監督強化の費用とする計画を発表しています。

そして、英国のレイチェル・リーブス財務大臣が低価値輸入品に対する無税制度の廃止を検討

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英国政府は英国政府で、135ポンド未満の商品が関税なしで国内に持ち込める「低額輸入制度(Low Value Import Scheme)」の廃止を検討しています。

米中貿易戦争後、中国からの安価な輸入品の急増が懸念されているためです。レイチェル・リーブス財務相は、英国小売業者を不公正な競争から守る必要性を強調しました。

国際的な背景と小売業者の懸念

この見直しは、米国やEUが自身の低額輸入制度の廃止を計画している動きと歩調を合わせるものです。

英国の主要小売業者は、不適合商品の流入増加への懸念からこの見直しを支持しています。一方、中小企業は制度改正により輸出が複雑化し、消費者価格が上昇する可能性を警告。

支援と監視強化の要請

政府は、輸入急増を特定し、不公正な貿易慣行に対する対策を加速できるよう、貿易データの監視強化を目指しています。業界リーダーは、中小企業への影響を抑える為、貿易手続きの簡素化の重要性を強調しています。