2021年、習近平は『新時代の中国の特色ある社会主義思想』をすべての生徒の心へ深く浸透させるとし、全国の小中学校にこの教科書が導入されました。
中国教育省により習近平思想が統一教科書による必修科目となる予定です。 これは、中国が欧米の影響力を更に排除し、「習近平の思想」を「統一された中国」として提示する為の動きと見られています。
こうした学生への習近平教育の中で最も危険だと思われるのが軍民教育教育です。
習近平は学校で軍民融合(民間企業の活動を中国の国家安全保証と捉え、民間企業を戦争を行うためのスパイやインフラとして扱う事)をカリキュラムとして取り入れている様です。
社会に出る前に学生に軍民融合の重要性を叩き込みます。
軍民融合は、どのように教育革新をもたらすことができるのか?という中国文部科学省の発表をここでは見てみます。
一流の人材を育成し、未来の情報戦に勝利することが、軍民融合と教育革新の重要な目的であるとされており、2017年1月22日これを達成するために中国共産党中央委員会政治局は会議を開き、習近平主席を主任として軍民融合発展中央委員会の設立を決定しました。
この重大な決定は軍民融合が中国の国家安全保障と発展の主要戦略であり、国を建設し軍を強化する戦略であり、人民を豊かにする方法であり、党と国、軍と人民に利益をもたらす事を改めて世界に知らしめたと中国文科省は発表しています。
軍民融合が初期状態から深化統合への発展の過渡期にある現在、軍民融合と教育革新に関する深い分析と研究は、教育概念を転換し、教育革新を促進し、教育の自信を高め、軍民融合を促進する上で大きな意義がある。
2017年7月、第8回国家教育シンクタンク講演会が開催され、空軍通信局上級会計士、国家軍代表専門家諮問グループ副主任の谭云刚氏が、軍民融合が中国の国家戦略となった理由を体系的に説明し、民軍融合と教育革新の諸問題について解説しています。
日本人からすると驚きの学校教育かつ非常に危険な内容ですので是非確認してください。
なぜ、軍民融合が国家戦略になったのか?
国家軍代表専門家諮問グループ副主任の谭云刚氏は、軍民融合とは軍隊の近代化を中国国家の経済、科学技術、教育、社会発展システムに深く統合し、軍隊の戦闘能力を向上させる事で、国防と軍隊建設を中国国民経済の各分野に融合させ、現実的な生産性に転換し、国家の戦略的競争力を向上させると解説しています。
中国の軍事と民間が一体化され発展する経済を国家戦略として確立することは、中国の国家安全保障のための戦略的要求であり、戦争形態の情報化、軍民間の技術形態の一体化が要求される時代の状況下で、中国の経済建設と防衛力を協調発展させるための必然的選択である。
軍民融合にはインフラ建設、国防科学技術産業、武器装備調達、人材育成、軍事社会化、国防動員の6大分野があり、主に思想、制度メカニズム、人材、技術、情報、資金の6分野での融合が行われている。
この6つの領域の統合の基本は、「人の統合」と「教育の統合」である。 軍民融合を多分野で国家戦略体系として徐々に構築するためには、人民本位の教育革新発展モードを確立し、理論支援、政策支援を提供することが最も基本的である。
主な問題点は軍民融合と教育革新には、主に制度的な障壁、構造的な矛盾、政策的な問題がある。
谭云刚氏は軍民融合を行うにあたっての制度的障壁、構造的矛盾、政策的問題により、軍民融合が行える範囲が狭くなっていると指摘し、軍民融合による技術と製品は主に武器と装備という補助的レベルに適用されており、全産業にあまり適用されていないと強調し、次のような見解を述べた。 その割合は非常に低く、開発・生産・修理プロジェクトや軍への市民参加の資金の割合は20%以下である。軍への市民参加の範囲が狭く、分野が狭く、レベルが高くなく、割合も非常に低いため、国防科学技術産業や兵器の建設に大きな影響を与えるには至っていない。
軍民融合と教育イノベーションをどう進めるか
谭云刚は軍民融合型教育システムの革新は、軍民融合の深化発展を促進するための重要な内容であり方法であると指摘した。
中国の国防教育の基本的な目的は、習近平主席の軍民融合発展戦略思想を第一とし、愛国心と革命的英雄主義を促進し、国防に関する知識を普及させ、すべての国民が国防の概念を強化し、国家の安全を守るための意志、技能、体力を向上させることができるようにすることです。 第一に、軍人と民間人の防衛教育の統合のための基盤を確立すること。 第二は、軍民融合のための包括的で綿密な科学技術革新と実践活動を行うことである。 3つ目は、軍民融合に関する文化教育を行うことです。
軍民融合要員の訓練システムの改善:軍人、特に新しい科学技術専門家を訓練するためのチャンネルを拡大し、国民教育とすることで、軍人の訓練が国民教育の肥沃な土壌に深く根ざし、継続的かつ強力な知的支援を受けることができるようにする。
軍民融合の為の4つの同時進行教育モデルの革新
教えることは基本的で短期的、かつ有形であるのに対し、教育は基本的で長期的、かつ無形である。 勉強の仕方を教え、カリキュラムを完成させることを基本に、道徳や心理の教育もカリキュラムに加え、兵舎に行って国防教育を行い、革命の現場に行って愛国教育を行い、学生の国防意識、社会的責任、社会適応力を高めています。
知識と知は密接に関係しています。知識は部分的、限定的、経験的であるのに対し、知は全体的、無限的、科学的です。 軍民融合の為の知識を与え、教育を行う過程で、マルチメディア、インターネット、バーチャルリアリティ、シミュレーションシナリオなどの現代教育技術を駆使し、生徒の学習、討論、意識、勇気の育成に力を注ぎ、真偽を見極め、善悪を区別し、勇気を持つための洞察力と能力を高めています。
教科と学習は密接に関係しています。教科は固定的、単一的、受動的であるのに対し、学習は柔軟で体系的、能動的です。 軍民融合における各教科の基礎知識を習得させる指導を基本に、能動的・系統的・開放的・対話的な学習活動を適宜加え、生徒の課題意識・自発性・学習意識を刺激し、系統的に考え、互いに学び合う学習習慣を身に付けさせる。
技術と能力と訓練:優れた技術理論教育を基礎に、学生の能力形成の教育内容を適切に増やし、学生の実習の範囲、回数、時間を増やし、学生を国防科学技術産業、ハイテク兵器と装備生産企業、部隊演習と訓練基地の科学研究・試験現場を訪問し、問題観察、問題発見、問題分析、問題解決の能力を訓練するよう指導する。
日本や欧米では良く政治と経済は別などと言われていますが、中国共産党は学生に経済を武器として扱うように教育しており、経済と軍事を一体化させようとしています。
こうした事を認識せずに日中友好などと経済活動を無防備に行うことは極めて危険で、こちらの技術を吸収され軍事転用をされており、自分たちの首を自ら占める結果にしかなっていません。