"スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム "は、ソニーが自由の女神を含むシーンの削除要請を拒否したため、中国では公開されなかった映画です。
中国では、映画は中国共産党(宣伝部傘下の中国電影管理局によって審査される。中国当局は当初、ソニーとマーベル・スタジオに対し、映画の第3幕で大きく登場するアメリカのランドマークを削除するよう求めていました。
理由は中国で上映するにあたって、アメリカにとって「愛国的」なシーンを削除したかったからの様です。
ソニーは最終的にこの要求を拒否し、結果として中国当局は世界最大の映画市場でスパイダーマン最新作を公開できないようにしました。報道によると、同作品は中国から1億7000万ドルから3億4000万ドルの売上を失う可能性があるとの事。
中国で上映したければ映画を中国色にしろと言ってきますが、そもそもハリウッド映画と相いれない。
先日のこの件以外にも中国共産党による映画業界への圧力は顕著です。いくつか最近の事例を見てみましょう。
★トップガンマーベリック
トップガンマーベリックで主人公を演じるトムクルーズが台湾の国旗をあしらったジャケットを着用している為に、中国のハイテク企業Tencentはこの映画との提携が北京の怒りを買うかもしれないと恐れ、映画制作から撤退しています。
2019年に公開された本作の予告編では、国旗が消えているか、まともに確認できなかったため、中国に配慮して削除されたのではないかと言われていました。
しかし、最近映画本編が公開されると、台湾国旗が復活した事が判明しました。日本国旗も復活しています。
台湾の報道によると、台湾での先行上映ではクルーズのジャケットに台湾の国旗が映し出されると、観客は歓声を上げ、映画の中で何度も拍手を送ったとの事です。
トップガンマーベリックは中国で上映される事はありません。
★エターナルズ
中国共産党メディアグローバル・タイムズ紙がオスカー受賞監督のクロエ・ザオのスーパーヒーロー映画『エターナル』の中で、登場人物が広島の原爆投下を追悼し涙を流すシーンがある事を糾弾し攻撃、中国での上映をブロックしました。
『エターナルズ』の中国での公開が禁止される可能性が高いと脅し、ファシストの犯罪者達(日本の事)が世界にした事を忘れていいのか!?と報道しています。
「何故アメリカは日本に核爆弾を落としたのか?ファシスト(日本の事)の犯罪者が世界にした事を忘れていいのだろうか?これらは、すべての国が平和の大切さを理解する為に、すべての人がまず考え、思い出すべき質問だ」としています。
中国の国家宣伝担当者は、「ひどい人権記録を持つ抑圧的な帝国政権は核兵器で爆撃されるべきだ」と声高に主張しながら日本に向けては表面的に「日中友好」等と言っていますよ。
日本メディアも中国のドラマなどを好意的に報道している場合ではないですね。こうした実態を包み隠さず日本人に伝えるのがメディアの役割だと思います。
https://www.breitbart.com/asia/2021/11/26/china-attacks-oscar-winner-chloe-zhao-lamenting-hiroshima-bombing-marvel-film/
中国共産党は日本が戦時中に中国に対して行った残虐行為の数々を取り上げ、同時に原爆攻撃を見せなければならないと騒ぎましたが、エターナルズの広島のシーンは脚本家の思い入れがあり、クロエ・ザオはそれを維持する為に戦って反対意見を押し切ってこのシーンを残したとの事です。
日本のアニメも何気に中国で検閲されており、オンラインまたは印刷物の配布が禁止されているアニメには、「進撃の巨人」、「デスノート」、「サイコパス」、「寄生獣」等があります。鬼滅の刃はキャラクターの衣装が検閲され変更が加えられています。