仏マクロン大統領が習近平と西側の包囲網を破る発言をして各国から非難殺到

 

「マクロンは中国に買収された馬鹿だ」

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習近平と会談した後、台湾は「私達の問題ではない」と言い始め世界を驚かせたマクロン。西側の対中規制を崩しに動き始めました。

マクロンは中国に対して一体どんな発言をしたのか見てみましょう。

マクロンは習近平との対談後、「戦略的自立がなければ、ヨーロッパは歴史から消える。だから米国の政策に同調する必要は無い。私達(EU諸国を巻き込もうとしている)は中国と上手くやりたい。台湾の事など知らない」的な発言をしています。

「あまりにも長い間、欧州はこの戦略的自律性を構築してこなかった。今日、イデオロギーの戦いに勝利した。この戦略を実行に移す事が今必要なのです。ヨーロッパにとっての罠は、戦略的位置づけの明確化を達成した瞬間に、世界の混乱や”私達のものではない”危機に巻き込まれる事だろう。」

この様に述べています。一見何かロジカルに聞こえますが、中国共産党がEU諸国に取って貰いたかった対中規制撤廃の方便そのものです。今までファーウエイやその他の浸透工作に見られるように、経済を使って中国に世界は支配されようとしていた事には触れず、単純に中身のない戦略的自立とやらを主張し始めました。安倍さんのインド太平洋戦略と真逆の事を言い始めているのが分かります。

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フランスの経済紙lesechosによるマクロンへのインタビューでの発言を見てみましょう。

マクロンは米国と中国が対峙する現在、欧州諸国が「米国の属国」にならないようにする為には、戦略的自律性が重要だと主張している。「我々はブロック対ブロックの論理に入りたくない」「ドルの治外法権にも反対だ」とも表明した。(中国の属国にならない為の対中規制ですが逆のことを言っています)

Q:習近平主席との対話の後、ウクライナに関して中国に期待することは?

マクロン:ウクライナ人は抵抗しており、我々はそれを助けている。今はロシアとの交渉の時ではない。中国との対話の目的は、共通のアプローチを確立する事です。

中国と共有したいアプローチは国連憲章の原則を支持する事だ。プーチン大統領がベラルーシに核兵器を配備しない事を約束した数日後に、核兵器を配備したという事実をどう捉えるかは中国次第です。ロシアに対して、人道法と子供の保護について主張する、と明確に中国も支持する事。交渉による恒久的な平和へのコミットメントを中国も行う事。

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ヨーロッパ人として、私達の関心事は欧州の統一です。これは常に私の関心事である。中国に我々の結束を示す事が今回のフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長との共同訪問の意味である。中国もまた、自分達の統一に関心を持っており、彼らから見れば台湾はその一部です。中国共産党の理屈を理解する事が重要だ。☜(台湾はこれまで一度も中国共産党の支配下に遭った事は無く、嘘の1つの中国という理屈は理解する必要は無い)

私達ヨーロッパ人にとっての問題は、台湾問題に加担する関心があるかどうかということだ。無いね。最悪なのは私達ヨーロッパ人が中国の台湾進攻問題で米国に追従し、米国のペースや中国の過剰反応に対応するべきだと考える事です。

なぜ、他人が選んだペースに合わせなければならないのか?ある時点で、自分達の利益は何なのかを自問自答しなければならない。中国自身はどのようなペースで進めたいのだろうか。攻撃的でアグレッシブなアプローチを望んでいるのだろうか。(マクロンは中国共産党の全人代での発表など見ていないことがこの発言で分かります)

私達ヨーロッパ人は目を覚まさなければならない。我々の優先事項は、世界のあらゆる地域で他国のアジェンダに合わせる事ではありません。

ヨーロッパにとっての罠は、戦略的な立場を明確にし、コロナ以前よりも戦略的に自律している時に、世界の混乱や我々の物ではない危機に巻き込まれる事だろう。

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Q:安全保障を米国に求める欧州諸国が増える中、欧州の戦略的自立はやはり意味があるのでしょうか?

マクロン:もちろんある!

戦略的自立は欧州自身の戦いでなければならない。重要な問題で他者に依存する事は避けたい。エネルギー、自衛手段、ソーシャルネットワーク、人工知能など、インフラが整っていない為に選択肢がなくなった日には、しばらくは歴史から欧州は外れてしまうでしょう。

しかし、教義的、法的、政治的な観点からは、これほどまでにヨーロッパ・パワーが加速した事はなかったと思うのです。私達は危機の前に基礎を固め、パンデミックの際には、財政的、予算的な連帯を非常に強力に進め、独仏の大きな力を発揮しました。そして、ドイツとポーランドとのワイマール形式を再活性化させました。今日、軍事、技術、エネルギー、金融の各分野で、実効的な自治を加速する為の手段を取る必要があります。(マクロンがコロナ中にした事と言えば強制的なロックダウン、そして今は無理な年金改革でフランス全土で暴動を発生させています)

戦略的自律性についてですが、ウクライナにしても、中国との関係にしても、制裁にしても、私達は欧州の戦略を持っています。ブロック対ブロックの論理に入り込むことは避けたい。それどころか、可能な限りバリューチェーンの強固な統合を維持しながら、他者に依存しない「リスクが小さな」なモデルでなければなりません。

パラドックスとしては、欧州の真の戦略的自立の為の要素を整えようとする正にその瞬間に、ある種のパニック反射によって米国の政策に追随し始めるという事でしょう。

ドルの治外法権に頼ってはいけないという事を、この場を借りて強調したい。

こうしたマクロンの中国への発言について、中国訪問を終えて帰国する途中のマクロンにインタビューした米メディアポリティコが疑問を呈しています。

ヨーロッパは「アメリカの追随者」になる圧力に抵抗しなければならないとマクロンは言う。

マクロン大統領は3日間の中国への公式訪問からの帰国の為に乗ったコタム・ユニテ(フランスのエアフォース・ワン)の機内で「ヨーロッパは米国への依存度を下げ、台湾をめぐる中国と米国の対立に巻き込まれないようにしなければならないと」インタビューに答えました。

マクロンは、今回の訪中で中国の習近平国家主席と約6時間過ごした後、フランスが主導する事を念頭にヨーロッパが "第3の超大国 "となる為の「戦略的自律」という持論を強調しました。

習近平と中国共産党はマクロンの戦略的自治の概念を熱狂的に支持している。北京の党首や理論家達は、欧米が衰退し、中国が台頭していると確信しており、米国と欧州の関係を弱める事がこの傾向を加速させると考えている。

 

マクロンが出発した数時間後、中国は台湾周辺で大規模な軍事演習を開始しています。

マクロンの考えをよく知る人達によると、マクロンは中国共産党が「台湾包囲網」の模擬演習の開始を、彼が中国の領空から出るまで待った事を喜んでいたという。

マクロンと習近平の台湾協議

マクロンと習近平は台湾について「激しく」議論したと、マクロンに同行したフランス政府関係者は述べている。マクロンは米国や欧州連合よりも中国に融和的なアプローチを取ったようです。

マクロンの訪問に同行した欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、先週木曜日の北京での会談で習氏に「台湾海峡の安定が最も重要である」と述べたという。"現状を変える為の武力行使の脅威は容認できない"と。

習近平はこれに対し「台湾で北京に影響を与えられると考えている人は、誰もが騙されているんだ」と述べた。

マクロンは習近平に同意した様子。

先週木曜日に北京で行われたマクロン、フォン・デア・ライエンと習近平の3者会談が行われた際、習近平はウクライナと台湾の話題で取り乱したと、その場に居合わせた人が言っています。

「習近平は、ウクライナ紛争の責任(ロシアに加担している事)を問われた事に目に見えて腹を立て、最近のモスクワ訪問についてはぐらかしていた」とこの人物は証言しています。

マクロンはまた、欧州は武器やエネルギーについて米国への依存度を高めており、今後は欧州の防衛産業の強化に注力する必要があると主張しました。

モスクワと北京の主要政策目標である「米ドルからの脱却」を、欧州が推進すべきであるとも提案しています。

インタビュー中、胸に「French Tech」と刺繍されたパーカーを着て、A330型機の客室に座っていたマクロンは、欧州の「戦略的自律性に関する思想的な戦いにすでに勝利した」と主張。

マクロンは第二次世界大戦後、初めてヨーロッパでロシアによる大規模な陸上戦争が発生する中、アメリカの防衛支援に大きく依存している欧州大陸の現状については言及しませんでした。

国連安全保障理事会の常任理事国の一つであり、EUで唯一の核保有国であるフランスは、軍事的にユニークな立場にある。しかし、ロシアの侵攻に対するウクライナ防衛への貢献度は、他の多くの国より遥かに低い。

フランスや他の多くの欧州諸国で良くある事だが、フランス大統領府はインタビューを許可する条件として、本記事に掲載する大統領の発言をすべてチェックし「校正」するよう主張し従わされたようです。

マクロン大統領が台湾や欧州の戦略的自律性について更に率直に語ったインタビューの一部は、エリゼによってカットされたとの事。

フランス政府も都合が悪いと思っているんでしょう。

フランスメディア・ル・フィガロ紙のマクロンへの評価

フランスの歴史家ニコラ・バヴェレスはフィガロ紙で、マクロンの中国訪問についてこの様に指摘しています。

「マクロンはウクライナ戦争が始まった時に、プーチンとの対話を試みて大失敗した事から何も学んでいない。 彼は権威主義的な帝国の性質とその指導者の帝国戦略を否定する事に執着している。 中国は中立国ではないし、ウクライナ戦争における仲介役も務まらないだろう。 中国の外交は一方では勝利を望むロシアと一体となった「無限の友情」に基づいたものであり、他方では「グローバル・サウス」の国々とのパートナーシップを深める事で西側の世界秩序を解体する事を完全に目的としている。 マクロンのアプローチは、中国へのジェスチャー、ウクライナをめぐる北京のモスクワへの無条件支持、西側を敵と明確に指定することを正当化するためのツールに成り下がっている。 権威主義的な帝国が民主主義の排除に躍起になっている世界では、マクロンの思惑は危険な幻想に過ぎない。」

「マクロンがウルスラ・フォン・デア・ライエンを伴ってEUのリーダーとして浮上しようとした試みも失敗に終わった。 確かに、中国に対する欧州のレバレッジは経済的なものしかない。 習近平は中国の発展モデルを壊し、企業や研究所に対する共産党の支配を再確立し、年間の経済成長率を9.5%から3%に低下させた。 国内市場は、人口減少、不動産崩壊、そして国民の自国の指導者に対する不信感によって凍りつき、その不信感はゼロコロナ政策によって頂点に達しています。 中間層はボロボロに傷つき、社会的危機が蔓延している。 経済回復の唯一の原動力は輸出や外国投資の呼び込み、米国やEUとの間で実現した7500億米ドルの黒字である。」

「フォン・デア・ライエンが述べているように、欧州は中国に対し、ウクライナ戦争に対する北京の態度がEUとの関係に影響を与えると指摘しなければならない。 残念ながら、フランスは中国と長期契約を結ぶのに必死になり、自国の立場を損なっている。これは、中国によるわが国企業の技術的略奪を助長し、中国製商品への依存を永続させるだけである。

ベラルーシへの核配備を伴うロシアの行動を中国が拒否する事、ウクライナからのロシア軍撤退要求につながるウクライナの国家主権の再確認を中国にもさせる事、貿易における厳格な相互主義、社会・環境基準への配慮など、フランス外交は中国に対して明確な方針を打ち出すべきでしょう。

習近平のマクロンに対する冷遇は、いくつかの単純な事実を私たちに思い起こさせる。 外交政策は、事実と政権や指導者の実態に基づくものでしかない。 強い経済と健全な財政から始まる、強い手段なくして力はない。 また、国内での改革や平和の確保ができない国家元首や政府には、外交政策は何の信頼性もない。 最後に、外交官のいない外交は、警察署長のいない治安の確保、労働組合員のいない社会問題への対話、工場のない工業のようなものだ。」

まるで中国の犬になったかの様なマクロンに対して、対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)が非難声明を出しました。

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我々、中国に関する列国議会同盟(IPAC)は4月9日にフランス大統領が行った発言、特にヨーロッパは「我々のものではない紛争(台湾の事)に巻き込まれる」のを避けるべきだという主張をした事、つまり台湾海峡の緊張激化について関与したくないと明確に言及している事に落胆しています。

北京が南シナ海で軍事演習を強化し、ウクライナでロシアの侵略を引き続き支持している現在、台湾にフランスが無関心というシグナルを送るのは最悪のタイミングである。マクロン大統領の軽率な発言は、世界経済における台湾の重要な立場を無視しているだけでなく、台湾海峡の平和を維持するという国際社会の数十年にわたるコミットメントを台無しにするものだ。

歴史は、権威主義者をなだめようとして失敗した過去の努力の悲惨な結果を厳しく評価している。残念ながら、マクロン大統領には過去の教訓を学んだ形跡がほとんどない。

大統領の言葉は、欧州議会やその他の国々の感覚と大きくずれていることを強調しなければならない。IPACネットワークの30議会は、現状を一方的に変えようとするいかなる試みにも抵抗し、台湾の人々の民主的な声を尊重しなければならないという揺るぎない信念で結ばれている。

大統領閣下、あなたは欧州の代弁者ではありません。

IPACはあなたの発言が民主的な政府に対する警鐘となり、北京の台湾に対する攻撃的な姿勢が国際社会から相応の敵意をもって受け入れられるよう、あらゆる手段を講じることを保証するために努力します。